180度転換しました

お久しぶりです。古川商店ふるかわまみです。ゆっくりPCに向かうのは、どれくらいぶりでしょうか。。。

何から書けばよいのか困るほどです。それだけこの一年間、会社の方向性や心境の変化がすざまじかったのです。

 

順に頭の中を整理して皆さんにお伝えしたいと思います。すこし長い文章になるかもしれませんがお付き合いくださいませ。

 

まずはじめに、平成25年11月に建物の老朽化に伴い長年愛されてきたパン工場を取り壊しました。

そして予定ではこのゴールデンウイーク頃から元の場所に9月の完成に向けて新店舗を建てはじめる予定でした。

なにも疑うことなく、迷うことなく、志を高く持ち。。。

取り壊したからには新たな棲家が必要でしたし、店舗もわくわくしながら設計を進めていたのでした。平成24年の秋から業務縮小、建物の解体、新店舗の設計、仮店舗への引越し、この4つがすべて同時に動きだし、それはそれは、日々「やるべきこと」「考えること」で時間に追われながら過ごしていました。何せ大きな断捨離ですからね。この状態が当たり前だったので、苦痛というより、快感にちかい感じさえ覚えていました。充実しているのだとと勘違いしていたのです。ただ新店舗を構えるにあたって、古川商店のコンセプトは?とか私たちの使命ってなんだろう?とか私の天命は何?という問いかけも常に心に住み始めていたのでした。

平成25年9月、現在のプレハブ店舗で仮店舗スタート。11月に元工場の解体終了。少しづつ肩の荷がおり、そしてすべてが順調に進んでいると思っていた12月に、自分の心の声に気付きました。はじめは小さく囁くように。。。

 

それは充実しているはずなのに心が踊っていない状態。喜ばしく嬉しいはずなのに鏡を覗くと眉間にしわを寄せている自分。初めはそんな自分を見て見ぬふりをしてごまかしていました。まさに「自分の頭で考える頭の声」と「自分の魂が求める心の声」の葛藤でした。 

       あなたが求めているものは何?

        あなたは何がしたいの?

         あなたはなんの為にこの世に生まれてきたの?

          あなたが求めるシアワセって何なの?

これらの問いに心の声はポジティブに答えるのに、それを頭の声はネガティブにはねのける。この繰り返しが自分の中でぐるぐる回り始めたのです。そして気がついたのです。というよりもう気づいていたのだけど、完全に認めたと表現したほうがようでしょうか。

 

自分は、自由に仕合わせになるためにこの世に生を受け、毎日楽しくワクワしながら過ごしたい!必要以上の欲をもたず、見栄もはらず、ただありのままの自分をさらけ出し素直に生きたい。そのつもりだったけど、もしかしたら傍から見ればそう映っていたのかもしれないけど実際はその真逆に向かっていたのでした。無理をして、いろんな我慢をして誰かのために身を殺し、それがシアワセであり自分が求めている事だと勘違いしていたのです。

 

お金もないのに、建物を得ようとしていた自分。そのための無理もすべて当たり前だと思っていました。

みんなの為に、地域の為に自分の事は後回しで自分に厳しかった。自由を求めていながら自分を束縛し、結果周りをも束縛している事実。自分が作り上げていた自分は本当の自分ではないということを認めたのです。

 

かなり深い気づきですが、うまく言えませんが、今までの7年間は「ガッツ。根性、努力、忍耐」で生きてきましたし、それが私達にも必要だったのだと思います。ただ、これからは「自由にワクワク楽しく」生きていいいのだと考え方が180度ひっくり返ったのです。執着と自由は共存しないのだということ。我慢とわくわくも共存しないということに気づかされたのです。人から見れば私たちは自由にワクワク楽しく生きているように映っていたかもしれませんが現実はその逆だったのです。でもこれからは偽ることなくありのままの自分で生きていきます。その為にも、今は建物は建てず、無理せずあらゆる執着を捨て魂の洗濯をして本当の自分探しの旅にでた感覚です。執着や依存を捨てるということは、とても大きな恐れと向き合うことでもありました。しかし、物質的な執着から解放されると心が満たされるということも認識しました。人間というものは不思議なもので、未来の事を考える時、無意識にネガティブな事を想定してそうならないように今どうすべきかと考え行動するようになっています。でも、それは言い換えれば、常に未来に不安を抱き今を生きていることになり、結果、過去も今も未来も不安を抱き生きる事ともいえるのです。一度っきりの人生ならば、「今の為に今を生き、過去も今も未来も仕合わせに」そう生きたいものです。そのためにも、魂の洗濯が必要なのです。ながなが書きましたが、まだ書ききれてないかんじです。今後は新しく生まれ変わったといううか、ありのままの姿に戻った「古川一郎」「ふるかわまみ」を感じてくださいませ。なにせこの世の中は矛盾の塊です。ゆえにそこに生きる私たちも矛盾の塊だったようですね。その事に目が覚めた感じなのです。

 

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コメント: 8
  • #1

    松尾朋子 (木曜日, 01 5月 2014 16:43)

    大きな決断ですね。
    今の店舗も十分過ぎるくらい素敵だし、お子さん達もいずれは巣立っていかれると思うし、まみさんの決断は素敵だと思います。



  • #2

    松浦秀明 (金曜日, 02 5月 2014 10:23)

    改めてお二人の決断に敬意と尊敬を。
    共感する部分、幾つもあります。
    「無理をして、いろんな我慢をして、誰かの為に身を殺し、、。」
    この時代、家業を継いだ者として思う事、また自分の子供に対して思う事。
    跡継の宿命…私にも いゃ、私らも頭の中から消える事の無く、向かいあっては、仕事の慌ただしさに、掻き消れ、いつまでたっても答えを導きだせない。そんな中、あなた方の決断は、衝撃でした。心の持ち方、自分に正直に生きようとするその心の持ち方から、私たちも見習わなくては、、。

  • #3

    故郷帰省人 (水曜日, 07 5月 2014)

    いつも帰省する際の楽しみが、パン屋さんへ行くことでした。
    今回帰省して、何度も足を運びましたが、楽しみにしていたパンが少なく残念に思いました。

  • #4

    ふるかわまみ (水曜日, 07 5月 2014 19:29)

    松尾朋子さん。コメントありがとう。びっ栗ですよね(笑)正直自分でも驚いています。こんどまたゆっくり話したいです。また、遊びにきてくださいね。

    松浦秀明さま。本当に人生いろいろです。でも一つだけ言えることは、皆幸せになるためにこの世に生をうけ今生きていること。無理しすぎることは先祖も家族も子供も、きっと求めてはいないのだということでしょうか。。。。

    故郷帰省人さま。コメントありがとうございます。きっと昔ながらの懐かしい古川のパンを求めていたのでしょうね。私たちもこの数年間、昔ながらのパンも並行して続けてきて、その間何度も悩み迷いました。そして一年前、卸のパンを辞めるという大きな決断をしたのでした。毎日売れ残り破棄するたびに心を痛め、続けていく事の意味を考えさせられました。変わらない良さ、変わらずあることの安心感もとても大切ですが、変わることが必要とされている事もあるのだと思ったのでした。ただ商品は変わってもパンつくりに対する気持ちは変わりません。これからも自分たちが作りたいパンを作りたいと思っています。なので昔のパンも作ることもあれば、能登食材のぱんもあり、自由にパン作りを楽しみたいと思います。GW限定で懐かしのパンんを並べるのもいいかもしれませんね。今年のGWは特に商品の品切れが目立ちました。規模縮小したので製造ラインもパンク状態でした。。。
    帰省して、せっかく楽しみにしていたのに、ガッカリさせてしまい申し訳ありませんでした。

  • #5

    ゆう (木曜日, 08 5月 2014 10:13)

    私も自営業です。
    読んでいて感銘をうけました。
    あらためて。。私自身も考えなくてはと思いました
    この決断は、決断するまでにあたり色んな葛藤が、あったと思います
    でもこれから先どんなことが起こるかもわからず。。
    私は、すごく。。前向きなけつだんだと。感動しました
    まみさんっ!
    これからもブログで色んな事お伝えください
    私は、古川さんのパンが、大好きです
    そして
    ご夫婦力を合わせて頑張ってください。。
    応援しています
    私もがんばらなくては。。
    素敵なご報告ありがとう!

  • #6

    三浦伸之 (金曜日, 09 5月 2014 22:41)

    岩手県盛岡市在住の三浦です。
    この5月の連休、1年ぶりに行ったのが15度目の珠洲。
    もうすっかり第二の故郷です。
    いつも、くにまつさんに泊まり、若山川の橋を渡り、昼食の古川パンを買う。
    そして、二三味珈琲を飲みながらケーキを食べ、昼食のパンを食べたらお腹がいっぱい。
    それが珠洲に行った時の日課です。
    今年は橋を渡った先に、あるはずの建物がなく更地に。
    とても寂しい気がしましたが、新たな店舗でも古川パンを買うことができ、ホッとしました。
    確かに狭いですが、一郎さんやまみさん、職人さんの作業をこの目で見られるのはとても新鮮に感じました。
    これからも、美味しいパンを楽しみにしています。

  • #7

    ふるかわまみ (日曜日, 11 5月 2014 07:45)

    ゆうさん、ありがとう。本当にこの半年はめまぐるしい変化の中、たくさんの涙も流し、それと同じだけの勇気と愛を感じました。これから、その私たちが学び感じたことをお店とパンと私たちの生き方でお伝えできたらと思っています。

    三浦さま、今までと違ったこの環境もそれはそれで楽しみながら過ごしています。あの丸見え感もはじめのうちは抵抗がありましたが今では快感?これからも楽しくおいしいパンをお届けできるよう日々楽しみながら過ごしたいと思います。
    ありがとう!!!!

  • #8

    葭田護 (日曜日, 08 2月 2015 04:08)

    久しぶりにお会いできて良かったです。プレハブのナチュラルな雰囲気とても良かったです。今のままであって欲しいと思うひとりです。