春さがし

こどもの頃から、春さがしが大好きでした。

春は、心がうきうきします。

冬のあいだ、眠っていた細胞が目をさまし動きはじめるのです。



どんなに忙しくても、わたしは、誰よりも先に春をみつけたい。

だから私は、子供を背中におんぶして歩く時も、いつもきょろきょろしています。

そして、子供に話しかけます。


「みて、お花がさいてるよ。春だよ。」

「あれ、ナンテンの実がぜんぶ、なくなってるね。誰がたべたのかな〜。」

「ねえ、この葉っぱ、宝石みたいだよ。」

すると

「きれいね〜。かあさん。」

「あっ、とりさんきたよ。かあさん。」

って、背中のうしろで娘。


ほんのちょっとの時間でも春さがしで、しあわせ気分。